「天皇国・日本」の実相顕現運動は消滅せず
他人に「人の悪口を言ってはならない」と言っている者は、往々にして自分の方が悪口を言っている者である。
かつて『理想世界』誌の編集長であった岡正章氏のブログ記事を読んで、生長の家の大物行使であった方さえもその例外ではなかったことを知り、私は残念な気持ちになるのである。
岡氏曰く――
雅宣総裁は、なぜ 「生長の家が大好き、『生命の實相』 が飯より好き、谷口雅春先生のために、そして日本国家のために命を投げ出したい」 と不惜身命の活動を続けてきた熱心な信徒に対し、“井戸に逆さにして宙づり” するような、ひどいことをなさって来たんだろう」 と考える。
彼にとって、谷口雅宣先生は「不惜身命の活動を続けてきた熱心な信徒に対し、“井戸に逆さにして宙づり” するような、ひどいことを 」してきた存在のようである。
とにかく、総裁と教団の悪口を言わないといけない、という妙な使命感を持った方が「生長の家」の看板を掲げ、そして安倍政権をも支持しているのである。岡氏も安倍政権の支持者である。
つまり、岡氏は自分は以下のような安倍政権の朝敵路線には目を瞑っておきながら、谷口雅宣先生については激しい言葉で非難しているのである。
権力者への批判はしないが、自分がかつて仕えた上司の批判はする。実名でされるだけ、匿名で他人の悪口を言われる方よりもよほど潔いが、残念なのは岡氏の言論活動が「天皇国・日本」の実相顕現ではなく、その真逆の朝敵売国政権の原動力となってしまっている、という厳然たる事実である。
今回、『”新しい文明”を築こう』という本の上巻が出版された。
本書を読んだとき、本来「大東亜戦争」とあるべきところが「太平洋戦争」と記されていて、最初は気分が悪くなったのを告白しておく。私は別に教団への無批判な追従者ではなく、教団について疑問に思ったことは率直に口にする正確である。
言うまでもないが、多くの場合は私の方が間違っているであろう。教団の本部講師の皆様が、20代前半の若造よりも愚かなはずがないからである。また、講師は人に教えるのが仕事であるから、特に本部講師についてはそれが職業であるから、私が疑問に思ったことについてはきちんと懇切丁寧に教えてくださることのできる方ばかりであると信じるし、そうでないものは給料泥棒であろう。
言うまでもなく、岡正章氏もそうである。元本部講師である以上、私のような若造の主張の誤りを指摘するのは造作もないことなはずなのであるから、岡氏が「いや、安倍政権こそが「天皇国・日本」の実相顕現に適う政権である」ということを教えて下されれば、私もきっと納得するのであろう。
そういう作業をせずに、一方的に教団の悪口を言うから、私は残念に思うのである。
繰り返すが、私は未熟な青二才である。教団にしろ、本流にしろ、私よりも未熟な人間はそう相違ないであろう。逆に言うと、もしも私よりも御教えに詳しい訳ではないのにその組織の幹部として給与を得ている者がいたら、それは「未熟な青二才、以下」なのに信徒の浄財から給料を得ている「給料泥棒」であるから、直ちに腹を切ってお詫びするべきだと思うが。
本部も是正してくれていることのはずだが、生長の家青年会の全国幹部研修会では、「ノーミート、ノーミート」を言いつつ、参加者に鶏肉粉末入りのふりかけを出したのが、今の教団である。
肉を食うのがいけない、というのではない。堕胎をした経験がありながら光明化運動に参画している方もいるぐらいである。しかしながら、口では「肉を食べるな」と言いながら肉を食事に出すのは、それは詐欺であるからよろしくない、という至極当然のことを言っているだけである。
私がこのことを言うと本部は調査して下さると言ったが、その後コロナ騒動も起きているから、結局どうなったかは知らないが、私の指摘によって教団も姿勢を改めてくれたのだとしたら有難いことである。
さて、この「太平洋戦争」の表記であるが、本流派はこれを「教団左傾化の証拠」というだろうが、実態は違うであろう。
谷口雅宣先生は一貫して「大東亜戦争」の表記を使用している。極稀に「太平洋戦争」を併記していることもあるが。
嘘だと思うならば谷口雅宣先生の著書やブログ記事を確認していただきたい。ほぼすべて「大東亜戦争」である。
だから、谷口雅宣先生は決して「太平洋戦争」という表記が正しい、と言っている訳ではないだろう。もしもそうであるならば、自分の著書なりブログなりで「これまで大東亜戦争と言っていたが、それは間違いであって、やはり太平洋戦争と表記するべきである」とおっしゃっているはずだからである。
事実、本書では年代を西暦で表記する理由も明記している。「太平洋戦争」と表記する理由に明記がないのは、恐らくだが、大した理由がないのであろう。
なので私は今後も「大東亜戦争」の表記を用いる。
教団が左傾化していない証拠に、本書には「『生長の家』信徒行持要目」が再掲されており、その冒頭には次のように記されている。
一、天地一切のものに感謝すべし。
天皇の恩、国の恩に感謝しなさい。あなたの父母に感謝しなさい。あなたの夫または妻に感謝しなさい。あなたの子に感謝しなさい。あなたを支え、手伝ってくれる多くの人々に感謝しなさい。天地のすべてのものに感謝しなさい。
ハッキリと、冒頭に「天皇の恩」と書いてある。それも「国の恩」とは分けてある。
この要目の内容も本書収録の際に改訂されているので、この部分をそのまま維持したのは総裁先生の意思である。
「天皇国・日本」の実相顕現の灯は消えていない。
おまけ